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校舎7棟の新築で複雑な工程管理を制する

MEMBER

  • 新潟支店 技術部技術第三課 課長代理

    秋山 幹栄Motohisa Akiyama

  • 新潟支店 技術部技術第三課

    大竹 伶奈Reina Otake

  • 新潟支店 技術部技術第三課

    水谷 飛勇Hyu Mizutani

二つの学校の統合・新築工事の空調設備を担当

新潟市では、新潟盲学校と新潟聾学校が移転・統合し、新しい学校が誕生しました。校舎と体育館、寄宿舎を含む、延べ床面積1万792㎡の大型工事です。建築工事は2019年12月に始まっており、私たちは2020年2月に工事に加わり、翌21年8月末までの間に、校舎の冷暖房設備、換気設備の設置とそれに伴う配管・配線・ダクトの新設を担当しました。
仕事は、建築に当たって選定された機種を確認し、設計図をもとに施工図を作成、必要な材料の発注を行い、施工をスタートさせるという流れで行います。新築工事では一般的な内容ですが、今回は校舎7棟を建てるため特別な対応が必要になりました。

複数の作業を同時進行。工程調整は複雑さを極めた

もともと工事現場では、空調を担当する私たちは建築、電気、衛生の工事業者との定期的な調整会議を実施し、情報を共有しますが、今回はさらに入念にコミュニケーションを取りました。というのも、鉄筋コンクリート2階建ての校舎7棟はほぼ同じ造りなのですが、建築の進み方が異なり、多くの職人さんたちが出入りするからです。私たちが担当する設備でも「この棟ではコレ」「あの棟ではコレ」と異なる作業を同時進行するので、スケジュール作りはまるでパズル。工程調整は複雑を極めました。多くの現場を管理するのに3人では手が回らず、当社の社員に応援にきてもらったこともありました。
工事といえば、点検・検査が終わり、引き渡すときになって達成感を感じることが一般的なのですが、この工事では「今日も予定通りに作業が進んだ」と毎日、達成感を感じていました。それほど込み入った現場だったのです。

現場ごとに異なる「よりよい設備」を突き詰める

いつでも私たちが目指すのは、使いやすく効率的な空調です。今回の現場は、耳や目の不自由な生徒たちの学びの場ですから、様々な観点からプラスアルファの対応をしました。
まず、学校ということでは、細かく区分された教室へ効率的な空調を行うため、気流の向きを考えながら、空調機と換気口の配置を入念に検討しました。また、耳の不自由な生徒が学ぶ棟では、音への配慮が必要な部屋もありました。空調の騒音が聞こえを邪魔しないように設置したエアコンからダクトで教室に送風する仕組みを取り入れました。スイッチの配置では、利用する人の使いやすさを考えながら断面図を作って関係する業者と打ち合わせを重ね、最適な配置を模索しました。「よりよい設備」は、建物ごとに異なるもの。だから、毎回がチャレンジです。

施工管理ではコミュニケーションがモノを言う

設備工事は、同じシステムを手掛けるにしても、新築と更新では作業の内容も方法も違うので、両方を経験することが技術者としての成長には必要です。今回の工事では管理の難しさという課題もあり、若手の技術者は相当鍛えられたと思います。
複数の部門に多くの業者が関わるような現場では、自分たちがやりたいことを押し通すのではなく、協力し調整し合う関係性を築くことが大切です。そのためにどうしたらいいかを考えて実践していくのは難しいかもしれませんが、続けていけばできるようになります。また、こうした経験は資格取得にもつながります。施工管理の現場は、技術者育成の場でもあるのです。

工事概要

工事名 新潟盲学校・新潟聾学校統合校校舎棟空気調和設備工事
工期 2020年2月5日~2021年8月31日
発注者 新潟県
設備 冷暖房設備、暖房設備、換気設備に伴う、配管・配線・ダクトの新設