産業・電気設備
どんな時も放送を止めない仕組みを造る
NST 無停電電源装置
MEMBER
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新潟支店 営業第一部営業課 課長
風間 貴博Takahiro Kazama
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新潟支店 営業第一部営業課
長谷川 海斗Kaito Hasegawa
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新潟支店 技術部 部長
鷲尾 直樹Naoki Washio
放送局の電力確保のため、電源二重化&装置更新を提案
NSTの電源装置については、社屋建築時に設置して以来、オーバーホールを含め長くメンテナンスも担ってきました。設置から15年が経とうとする2018年、風間は装置更新と電源供給装置増設を提案し、クライアントと綿密なコミュニケーションを図っていました。
というのも、ライフラインを担う放送局には「何があっても放送を止めてはいけない」という鉄則があるからです。それは、不測の事態に備えるための工事であっても、守らねばならないことでした。
そこで、まず増設工事をスムーズに行うための電源二重化工事を行い、作業環境を整えたのちに、技術部と一緒になって電源装置の更新・増設を行うという計画を立案しました。
予想外を排除するため作業計画を詳細に検討
電源二重化とは、全消費電力をまかなえる出力を持つ電源を2台設置し、もし故障などで片方の電力供給が止まっても、残る一方が電力を供給し続けることで、電力消失を回避するためのもの。上下水道や病院など公的施設では多く採用されています。
NSTでの電源二重化及び更新工事には二つの課題がありました。ひとつは、工事は停電状態で行わなくてはならないため、夜中の放送休止の時間帯に時間厳守で実施すること。もうひとつは電源復旧後に新装置を確実に稼働させることでした。どちらも放送を止めることができない放送局だからこその課題です。
第一については、作業手順・工程に沿った施工計画書を作成し、予定外作業を排除するため綿密に詳細を検討しました。搬出入口・通路は全面ガラス張りの瀟洒な建物、電気設備エリアは限られたスペース、という作業環境のため、ひとつ手順を誤るだけでも大きな時間的なロスやお客様の損害につながります。施工業者との連携も重要でした。
工場内に既存設備を再現しシミュレーション
第二の課題、電源復旧後に正しく確実に稼働させるために、シミュレーションを行いました。まずNSTの既存の電源装置を徹底的に調査してメーカー工場内に再現。そしてブロックごとに新たに導入する実機を用いて、配置・配線・起動・動作確認と、実際の工事と同じことを行ったのです。工事で起こりうるリスクを洗い出し、一つひとつ潰していくという作業です。
多くの工事と同じように、今回のプロジェクトでもこの工程が肝でした。放送局という特殊な環境下での工事であるため、このシミュレーションの成否が工事全体の成功の70%を占めていたといってもいいでしょう。工事には「だろう」は通用しません。根拠のある判断こそ必要なのです。
電源二重化の高まる需要に実績を活かしたい
更新工事は、既存の機器の状態や設置環境などによって作業工程や時間が大きく変わってきます。また、お客様が更新に期待する効果や意義も案件により異なります。だから、営業と技術が手をとりあって、お客様からの情報を共有して進めていかなればなりません。NSTの工事を通して、私たちはその思いを新たにしました。
多発する災害への対応、ITの進化を背景に、バッテリー電池がリチウムに移行して装置のコンパクト化や低価格化が進んでいくと、今後さらに電源二重化工事の需要が高まると予想されます。私たちはこれまでの工事実績、クライアントと築いてきた信頼を財産として、この分野でもさらに力を発揮したいと思います。
工事概要
工事名 | 無停電電源装置出力二重化工事 無停電電源装置No.1~No.3入替工事 |
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工期 | 2019年3月1日~3月29日 無停電電源装置出力二重化工事 2020年2月25日~3月3日 無停電電源装置No.1 2021年3月3日~3月9日 無停電電源装置No.2 2022年3月22日~3月30日 無停電電源装置No.3 |
発注者 | 第四北越リース株式会社 |
設備 | 無停電電源装置 |